こんにちは、コウタロウです。
今回紹介する本は『死ぬほど読めて忘れない高速読書』です。
高速読書とは、読書スピードと、記憶定着の両方を実現する読書術です。
脳科学に基づいた読書法のため、得た知識を忘れにくいという特徴があります。
さらに、レッスン不要で、誰でもすぐに実践できるという点も魅力的です。
高速で読書できて、さらに記憶に定着するなんて夢みたいですよね。
この本は、次のような人におすすめです。
- 本をたくさん読みたい。しかも記憶に定着させたい
- 忙しい中でも読書の習慣を身につけたい
- 本の内容をすぐアウトプットとして利用したい
自分も高速読書を実践していますが、読書スピードが圧倒的に速くなりました。
この記事では、高速読書が一般的な速読とどのような点で違うのかを紹介します。
次に、高速読書するうえで、私が最も大切だと感じたエッセンスと、高速読書のやり方を簡単に紹介します。
最後に、高速読書は「紙の本」vs「電子書籍」のどちらがおすすめかを紹介します。
一般的な速読と高速読書との違い
一般的に、速読はひたすら早く読むことを目的としています。しかし、早く読めたとしても忘れてしまっては意味がありません。
高速読書は、以下の点で速読と異なります。
- 本をたくさん読めて、記憶に定着できる
- 忙しい中でも読書の習慣を身につけることができる
- 本の内容をすぐにアウトプットとして利用できる
それでは、なぜ、読書スピードと、記憶定着を両立することができるのでしょうか。
その理由は、高速読書が脳科学に裏付けられた方法だからです。
具体的には、
- 分散効果
- エピソード記憶
- アウトプット
の3点を利用しています。
それぞれがどのような効果を持つのか、見ていきましょう。
高速読書の特徴
高速読書は、脳の特性である「分散効果」、「エピソード記憶」、「アウトプット」を利用し、記憶への定着度を高めています。
①分散効果
一夜漬けなど、短時間で集中して記憶したことよりも、適度な休憩を挟みながら繰り返し学習したほうが記憶に残りやすいことを、分散効果といいます。
高速読書では、「分散効果」を利用するために、1冊を3回に分けて、時間をずらしたり場所を変えたりして読みます。
②エピソード記憶
エピソード記憶とは、経験した出来事と、そのときの周りの状況があわせて記憶されているというものです。
高速読書では、読んでいるときに感じたことを本に書き込みます。
書き込みをすることで、単に読書するときとは違った状況を作り、記憶に定着するようにします。
③アウトプット
アウトプットとは、読書でいえば、得た知識を人に話したり、実践することを指します。
アウトプットすると、脳が「重要な情報だ」と認識するので、忘れにくくになります。
高速読書では、本にメモ書きをした箇所を「アウトプットする方法は?」と考えながら読みます。
人生を変えるような内容に出会ったときは、「アウトプットノート」という読書ノートを書きます。(アウトプットノートの概要は、本記事の「高速読書のやり方」で紹介します)
高速読書では、アウトプットすることを前提に読書をするので、記憶に定着しやすくなります。
高速読書をするうえで、最も大切なこと
結論からお伝えします。
高速読書をするうえで最も大切なエッセンスは、
本を読む前に「本を読む目的を明確化すること」です。
本を読む目的を明確化するとは、言い換えると、何のためにその本を読むのかを言語化するということです。
本書で紹介されている高速読書のテクニックを使っても、この前提ができていないと、高速読書の効果が発揮できません。
本書では、次のように紹介されています。
今のあなたに必要な、「目的や課題を解決するための知識」をインプットするための読書、それが高速読書です。本に書かれているすべてのことをインプットする必要はありません。主役は本ではなく、あなた自身なのです。
上岡正明「死ぬほど読めて忘れない高速読書」株式会社アスコム(2019)
つまり、読書の目的を達成できる箇所だけを読んで、それ以外の関係ない箇所はどんどん読み飛ばしていきます。
これこそが、高速読書の最も大切なエッセンスです。
具体例
たとえば、あなたは、とある新商品の開発を企画することになったとしましょう。
新商品の企画をするのは初めてなので、どのような客層をターゲットにすればいいのかがわかりません。
「新商品を開発するにあたっての、ターゲット層の決め方について知りたい。」
これが課題です。
まずは、この課題を解決してくれる本を見つけてきます。
実際に読み始めたら「ターゲット層の決め方について」以外の箇所は読み飛ばすことができます。
読書の目的を決めておけば、脳が関係する箇所だけを勝手に拾い出してくれるので、読書スピードが上がります。
本を読む前に「本を読む目的を明確化すること」
これが高速読書をする上で最も大切なことであり、核心となります。
高速読書のやり方
高速読書のやり方は、大きく2つあります。
1つ目は基本形で、2つ目は難しい本を読むときです。
本記事では、基本形を簡単に紹介します。
繰り返しになりますが、高速読書に取り組む前に「本を読む目的を明確化すること」を忘れないでください。
読書方法
高速読書のやり方を一言で言うと、「1冊を30分で3回読む」です。
1回目は15分、2回目は10分、3回目は5分、合計30分です。
それぞれの読書を時間を空けて、場所も変えておこないます。
- 1回目(15分):重要なページにドッグイヤー(ページの端を折る)
- 2回目(10分):ドッグイヤーのページに青ペンで書き込み
- 3回目(5分) :書き込みした箇所だけ読む
1冊を3回に分けて、時間をずらしたり場所を変えたりして読む理由は「分散効果」を利用するためです。
2回目の読書では、ページに書き込みをするので、単に読書するときとは違った状況を作ることができます。これにより「エピソード記憶」を利用します。
3回目の読書では、2回目で書き込みをした箇所を中心に読みながら、アウトプットする方法を考えます。
アウトプットノートを書く
もし、とても役立つとか、友人や職場の同僚に教えてあげたい内容と出会ったときは、その内容を「アウトプットノート」に書き出します。
アウトプットノートとは、本で得た知識を、どのように自分の行動に活かすかを書くためのノートです。
単なる読書感想文を書くわけではなく、知識を行動に結びつけるために、本から得た学びや気づきを書きます。
アウトプットノートの特徴は、
- 本で得た学びをエッセンスにして箇条書きにする
- エッセンスを行動につなげるための行動プランを書く
- 可能な限り簡潔に、短く書く
ということが挙げられます。
詳しい書き方は、ぜひ本書を手に取って確認してみてください。
高速読書は「紙の本」vs「電子書籍」のどちらがおすすめ?
結論からいうと、高速読書をするなら「紙の本」が圧倒的におすすめです。
理由は3つあります。
- 本に直接、手書きメモがかける
- 読みたいページ(ドッグイヤー)を瞬時に開くことができる
- ページを行ったり来たりしやすい
(そもそも、「高速読書」は紙の本を読むことを前提に書かれています)
私は、普段からKindle Paperwhiteを使っています。
紙の本を持ち運ばなくてもいいのは、とても大きいメリットなのですが、上に挙げたことができないのが最大の弱点です。
つまり、電子書籍の弱点は、
(iPadやスマホでKindleアプリを開けば、スクリーンショットに書き込む方法はあります)
電子書籍には、電子書籍ならではの良いところもあるので、紙の本と使い分けをしています。
高速読書に限定して言うなら、紙の本が圧倒的におすすめです。
まとめ
今回の記事では、『死ぬほど読めて忘れない高速読書』について紹介をしました。
今回のポイントは次のとおりです。
- 高速読書は脳科学に基づき、読書スピードと記憶定着を両立する
- 最も大切なことは「本を読む目的を明確化」すること
- 1冊を30分で3回読み、時間を空けて場所を変えておこなう
- 高速読書は「紙の本」が圧倒的におすすめ
本をたくさん読みたい、忘れないようにしたいと思っている人にとって、参考になると幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。