こんにちは、コウタロウです。
私は、2歳0ヶ月の娘を持つ父親です。
日々子育てに奮闘していて、悩むこともしばしばです。
今回の記事は、こんな人におすすめです。
- 子どもに怒ってばかりで嫌だ
- つい感情的になってしまう
- 子どもと接するのが嫌になってくる
うちの子どもは2歳0ヶ月で、言葉によるコミュニケーションがまだうまくできません。
言葉で伝えようとしても、うまくいかないのが当然なのかもしれません。
しかし、やってほしくないことはキチンと伝えたい!
そう思っても、子どもに伝わらないし、親は疲れる!
同じような悩みを抱えている親御さんは、きっと自分以外にもたくさんいるはず…。
そんなときに、素敵な本に出会いました。
著者は市役所の職員で、10年ほど児童虐待や子育て相談業務を担当していた方です。
当時は「子どもへの対応方法を練習する講座」に携わっていました。
現在は現場から離れた業務に従事する一方で、「子供への対応方法を練習する」研修や講演会を開いているそうです。
- 子どもにどなる前の対処方法がわかる
- 「こんなとき、どうやって対応するか?」という練習問題が豊富にある
- 親の気持ちに寄り添ったコメントで、他の親も同じように大変なんだと思える
本書を読んで「なるほど!」と腑に落ちたことや、実践してみてわかったことを紹介します。
書籍の内容
- 子どもに怒鳴らない練習をする方法を紹介
- 子どもとの接し方が、うまくいく可能性が少し上がる
- 子どもが問題を起こしても「はいはい、これね」と少しだけ気持ちにゆとりが持てる
何歳くらいの子どもに効く?
本書籍の対象年齢は、だいたい3歳以上です。
(うちの子は2歳なのでまだ早いみたいです)
3歳からの理由は、言葉によるコミュニケーションが成立しやすくなるからです。
個人差はあると思いますが、4歳から小学校低学年くらいが最も効果を感じやすいそうです。
なお、2歳以下はまだ早いのですが、予習として実践していくのはアリです。
「どならない練習」を心がけておくと、いざ必要となったときにスムーズに対応することができるようです。
どなる前に使いたい「青カード」
青カードとは、子どもへの対応で大切だと言われていることの中から、汎用性の高いものを8つ選んだものです。
この対応方法を練習しておくことで、子どもとのコミュニケーションが楽になります。
青カードの8つの対応方法は、たくさんある基本的な対応方法のうち、「練習しやすい、使用する機会が多い、効果を実感しやすいもの」を選んでいるだけであって、他にも大事なことはいーっぱいあります。
伊藤徳馬『子どもも自分もラクになる「どならない練習」』2020(株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン)
青カードの特徴は次のとおりです。
- 子どものグズり対応がうまくいく可能性がほんの少し上がる
- 失敗しても、どなるより親子にとってダメージが少ない
- 肯定的なコミュニケーションの積み重ねになる
子どもへの対応がうまくいく可能性が少しだけ増えて、さらにはダメージが少ない。
良いコミュニケーションを積み上げていく感覚は、親として嬉しくもあります。
もちろん、毎回うまくいくものではありません。
たまにうまくいって「おーっ!」と感心しています。
基本的な5つの対応方法
「1 代わりの行動を教える」
「2 一緒にやってみる」
「3 気持ちに理解を示す」
「4 環境をつくる」
「5 ほめる」
伊藤徳馬『子どもも自分もラクになる「どならない練習」』2020(株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン)
この本の肝だと感じた「1〜3」について、簡単に紹介します。
「○○しないで!」(否定型)→「△△△してね」(肯定的な言い方)
例)スーパーなどで子どもが床に座ったとき
「座らないで!」→「立ってね」
「今していることをやめてほしい」と伝わりますが、代わりに何をすればいいのかわからないので、子どもには伝わりづらいです。
「1 代わりの行動を教える」とセットで使います。
行動を具体的に伝えても、子どもの力ではイメージしきれないこともあります。
そのため、代わりの行動を教えたあと、一緒にやってみます。
- 本番を迎える前に、事前に練習する
- 本番も一緒にやってみる
※できなくても「まあ、まだ早かったか」でOK!
ダイレクトに行動を制限しない。大人だって嫌です。
まずは気持ちを理解するところからスタート。
- 共感
「○○だよね、わかるよ」
表面的に共感してもダメそうだと感じるときは、具体的に何に共感するかを付け加える。 - 復唱
まったく共感できないときは、子どもが言ったことを「おうむ返し」する。
子「靴はかない!」
親「靴はかないんだね」
なお、この他に3つの応用編も紹介されています。
他の対応方法や、詳しい説明は本書で語られていますので、気になる方はチェックしてみてください。
思わず出てしまう「赤カード」
赤カードは、子どもがぐずったりしたときに、ついつい出てしまう対応です。
特徴は次のとおりです。
- 親ががんばって叱るわりに、子どもには伝わらない
- 親が疲れてしまう
- でも、使ったらダメな親!というわけではない
あまり使わない方がいいのですが、つい思わず使ってしまうものでもあります。
いくつか抜粋すると
たとえば、子どもがおもちゃを片付けないときに、
・「あいまい」
ねえ、ちゃんとしてよ。年長さんなんだからしっかりして。お願いだからいい子になって。・「否定形」
おもちゃを出しっぱなしにしないで。・「脅す」
伊藤徳馬『子どもも自分もラクになる「どならない練習」』2020(株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン)
片付けないなら、もう捨てるよ。
・「質問風の攻撃」
なんでおもちゃを片付けないの?
(子どもが理由を答えても叱る)
「あー、やってるなぁ」と共感できる内容があるかと思います。
私の場合、子どもがごはんを食べずにぐずっていると、「じゃあもうごちそうさまだね」と言って片付けようとしてしまうことがあります。
「食べたいけど、気に入らないことがあるから食べるのを拒否している」という状況だろうと思うのですが、つい「脅し」っぽくしてしまいます。
ごめんなさい、我が子。
カードの使い方
「青カード」や「赤カード」は、本書から切り取れるようになっています。
電子書籍の場合でも、プリントアウトできるようにQRコードがついています。
冷蔵庫や手帳などの目につきやすいところに貼っておき、なんども思い返すように使います。
実践してわかったこと
ここからは、私が本書の内容を実践してみてわかったことを紹介します。
2歳児にはまだ早いが、役に立つこともある
うちの子どもは、2歳0ヶ月です。
嫌なことはしっかり意思表示できますが、嫌な理由などは説明できません。
また、親が話すことをある程度理解できても、全部は伝わりません。
2歳児には本書籍の内容は早いかもしれませんが、一部役に立った感じたことがありました。
共感、復唱は2歳児でも有効
庭で遊んでいたときの出来事です。
そろそろ家に入ってお風呂に入ろうかというタイミングで、子どもが急に水遊びがしたくなったと言いました。
本の中で紹介されていた「共感」を実践したとき
と言って、自分でトコトコ家に向かって歩いて行ってくれました。
「おー、すごい!使える!」と実感した瞬間でした。
親の予習にちょうどよい
本書の対象年齢前(0歳〜2歳)でも、実践しておくのは予習になっていいと思いました。
たとえば、こんな使い方もできます。
- イヤイヤ期が本格的に始まるまでの練習期間になる
- パートナー同士で、子どもへの対応を一致させることができるや
うちの娘も「いやっ!」と主張する機会は増えてきましたが、おそらく序の口でしょう。
今のうちから「どならない練習」をコツコツしておくと、ウォーミングアップにちょうどいいのではと思います。
また自分だけでなく、パートナーにとっても練習する期間になります。
子どもへの対応方法をパートナーと一致させることができるため、早めに「どならない練習」に取り組むことは予習にちょうどいいと感じます。
代わりの行動は、言い換えが難しいときがある
「これはなんと言い換えればいいんだろう」と悩むことが、ときどきあります。
たとえば、机にこぼれた牛乳を手でピシャピシャ叩いていることがありました。
普通に言えば「ピシャピシャしないで!触らないで!」です。
これを言い換えると「お父さんが牛乳を拭くから、手はひざの上ね」かな?
でも牛乳触ってるから、手を膝に置いたら服汚れるなぁ。なんて言えばいいんだ?と悩みました。
とっさに言い換えができないケースもあるので、そういうときは否定形になっても仕方ないと割り切ることにしています。
まとめ
今回の記事では、子どもの叱り方として「どならない練習」の概要と、実践してみてわかったことを紹介しました。
「どならない練習」を子育てで実践していくと、次のような効果があります。
- 子どもへの対応がうまくいく可能性がほんの少し上がる
- 失敗しても、どなるよりも親子にとってダメージが少ない
- 肯定的なコミュニケーションの積み重ねになる
大人も子どもも、急に変わることはできません。
したがって「本書をマスターすれば子どもへの対応は思いどおり!」ということはありません。
うまくいかないときも「こんなもんでしょ」くらいに思って、また練習を続けていきましょう。
この記事が、皆さんのお役に立てると嬉しいです。