こんにちは、コウタロウです。
皆さんは、後輩に対して、次のように感じることがありませんか?
- やる気を持って、自発的に行動してほしい
- 自分なりの意見を言ってほしい
- もっと創造性を引き出したい
一緒に働いている人が、能力を十分に発揮できる環境を整えたり、本人すら気づいていない長所を強化すれば、チーム全体の質が上がるはずです。
今回は、コーチングに関する書籍から後輩の育成に役立つエッセンスを紹介します。
参考にした本はこちらです。
『3分間コーチ』を実践してみると、次のような効果が現れました。
- 相手の話を引き出すためのコミュニケーションが増えた
- 自分の意見を伝えるより、相手がどう考えているかを聞き出すことを重視するようになった
- 後輩の行動や考え方に、興味や関心を持つようになった
この本から学び、実践したことをシェアしたいと思います。
考える力を育てるための、後輩との接し方
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結論からお伝えします。
後輩の考える力を育てるためのポイントは次の2点です。
- 1日3分、後輩の話を聞いて、相手に考える時間を作る
- 聞く時間を”意図的に作る”
3分間、後輩の話を聞くだけ?と思われるかもしれませんが、これが意外と難しいのです。
コーチングという手法を取り入れた聞き方は、奥が深いのです。
また、聞く時間を”意図的に作る”のにも理由があります。
後輩は、自分から話に来てくれるわけではありません。
困りごとの相談や、進捗状況の報告のために声をかけてくれることはありますが、それを待っているだけでは、自発的な行動を促すことはできません。
上司や先輩側から声をかけ、話聞くために”意図的に”時間を作る必要があるのです。
まずは、コーチングの基本的な考え方を紹介し、次にどのような態度で話を聞くべきかを紹介します。
コーチングの基本的な考え方
まずは、コーチングについて簡単に紹介します。
『3分間コーチ』では、次のように説明されています。
コーチングでは、基本的に「アドバイス」はしない、問題解決もしない、ただ問題との付き合い方をコーチします。
これより、部下のそれぞれが、現場で起こることに、毎度上司の指示を仰がなくても自分で対処できるようになるのです。
(伊藤守著『3分間コーチ』2008(株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン))
上司、先輩としては問題解決したいので、つい解決策を考えてしまいます。
しかしコーチングでは、具体的な指示をして部下や後輩を動かすわけではありません。
相手の自発性や創造性を引き出すために、相手自身が考える機会を与えます。
相手に問題に対するいろいろな視点を与え、相手が問題と向き合うことで、相手が解決していきます。
話を聞く=成長につながる
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上司や先輩として、どのように後輩や部下と向き合うかは悩ましいところです。
『3分間コーチ』では、上司がどのように話をすべきかよりも、いかに話を聞くかのほうが重要だと書かれています。
話す機会が与えられれば、部下は、懸命に自分の仕事の状態を説明しようと試みます。
人に自分のやっていることを聞かせることができるようになるには、自分がそれについて十分理解していなければなりません。
したがって、話すことを通じて、自分の業務についての理解も、自然と深まります。
(伊藤守著『3分間コーチ』2008(株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン))
話を聞くことで成長につながるプロセスは、以下のとおりです。
- 話す機会を与える
- 自分の状況を説明しようとする
- 話すことを通じて理解が深まり、成長につながる。
つまり、上司・先輩が重視すべきなのは「何をどう話せば良いのか」ではなく、「いかに部下の話に耳を傾けるか」です。
どのような態度で話を聞くか
次に、どのような態度で話を聞くかを紹介します。
たった3分間、相手の話を聞くだけですが、注意すべきポイントはいくつもあります。
『3分間コーチ』で紹介される中で、私が最も重要だと感じたのは次の3つです。
- 相手に正解を求めない
- アドバイスしないようにグッとこらえる
- くだらない話(と感じても)しっかり聞く
相手に正解を求めない
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私は、自分の中で「このように対処すれば良い」という正解がありつつも、質問という形をとって聞くことがあります。
内心、それに合うか合わないかで判断しがちです。(私だけでしょうか?)
そんな態度で話をされると、相手は萎縮してしまいます。
なぜなら、相手は試されていると感じるからです。
相手を試すような質問をすべきではなく、相手に自分の中の正解を求めてはいけません。
自由にのびのびを答えてくれるように、どんな答えでも受容する態度が大切です。
アドバイスしないようにグッとこらえる
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部下や後輩から相談事をされると、ついアドバイスをしたくなります。
しかし、コーチングにおいては、コーチは基本的に問題解決をしません。
「問題に対するいろいろな視点を与える」のがコーチの役割です。
解決策を提案してしまうと、相手から考える機会を奪ってしまうことになりかねません。
もどかしいと感じつつも、相手に考える機会を与えて、一緒になって問題を見つめることが大切です。
ただし、緊急事態で一刻も早く解決すべき問題に対しては、コーチングは適しません。
状況に応じて、対応を変えると良いと思います。
くだらない話(と感じても)しっかり聞く
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相手の話を聞いていると、たまに「くだらない話」に思えてしまうことがあります。
「なぜそんな発想になるのか理解できない」
「話が論点からずれているが、本人はまったく気づいていない」
「枝葉のささいなことを気にしすぎている」
などです。
しかし、『3分間コーチ』にハッとさせられる一文がありました。
もし、部下の創造性を引き出そうと思うのであれば、「イエス」を要求しないこと。
使えそうもないアイデアを1000は聞く覚悟がいります。
(伊藤守著『3分間コーチ』2008(株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン))
「生産性のない話」と一蹴してしまうことはできますが、それでは相手が萎縮してしまいます。
相手の成長する機会を奪ってしまうかもしません。
根気よく、長期間にわたって話を聞く覚悟が必要です。
実践してわかったこと
『3分間コーチ』を実践してみて、わかったことを紹介します。
良かったこともありますが、実際は困ったこともありました。
よかったことは次のとおりです。
困ったことは次のとおりです。
『3分間コーチ』を実践してわかったこと
部下や後輩に、自分で考える機会を与えている実感はあります。
しかし、目に見える効果はすぐには現れません。
もどかしく、歯痒い思いもします。
しかし他人を変えるには、こちらも相応の覚悟が必要です。
長期的に、継続して『3分間コーチ』を続ける必要がありそうです。
まとめ
今回の記事では「1日3分間だけ、部下や後輩の話を聞く」というコーチングについてお伝えしました。
- 相手に話す機会を与えて、自分で考え、自発的な行動を促すことにつながる
- 相手から話しかけてくるのを待つのではなく、意図的に話を聞く時間を作る
- 相手の話を聞くときの注意点は
1. 相手に正解を求めない
2. アドバイスしないようにグッとこらえる
3. くだらない話(と感じても)しっかり聞く
即効性のあるものではないので、長期的に、継続して関わっていく必要があります。
「指示待ちな後輩を変えたい!」と思っている方は、参考してもらえると嬉しいです。