こんにちは、コウタロウです。
仕事上、今後の方針を上司に相談するときがあると思います。
絶対的な正解がないときや、事情が複雑なとき、皆さんはどうしていますか?
私は、上司に判断を委ねた結果、
- 議論がぐるぐる同じところを回って、明確な方針が出なかった
- 納得いかないが、上司の指示どおりにやることになった
という苦い経験をしたことがあります。
今回の記事は、『判断に迷うときに、どのように意思表示をすべきか悩んでいる人』に向けて記事を書きました。
参考にした本は、
- 伊藤洋一著の『1分で話せ』(2018 SBクリエイティブ株式会社)
- 大石哲之著の『コンサル一年目が学ぶこと』(2014 株式会社ディスカバー・トゥエンティワン))
です。
私が実際に実践し、効果があると感じたことを紹介します。
[ad]
判断に迷うときこそ、あえて「ポジション」とる
結論からお伝えします。
判断に迷うときこそ、あえて「ポジション」をとって、明確に意思表示をしましょう。
「ポジションとる」とは、ある立場に立って、自分の意見を主張するということです。
ある立場に立つとは、物事を自分なりに解釈するということです。
ポジションをとるべき理由は2つあります。
- 結論(=自身の主張)を明確にできるから
- 議論を深めることができるから
それぞれを掘り下げて、説明していきます。
理由① 結論(=自身の主張)を明確にできる
主張をするときは、事実と解釈をセットにする
あなたが上司という立場で、部下から相談されているシーンを想像してみましょう。
上司(あなた)「うん、なるほど。」
部下「これに対して、関連部署のAさんは△△△だと言っています。今後、どうしたらいいでしょうか。」
上司(あなた)「うーん………」
私が上司なら「まず自分で考えてよ」と言いたくなります。
こう思う理由は、事実を並べるだけで、部下自身の主張が何もないからです。
『コンサル一年目が学ぶこと』では、事実を並べるだけの報告について、次のように述べています。
解釈のないグラフをいくらたくさんつくっても、関係ありそうな記事をいくらたくさん集めても、だから何なのか?という解釈がないと問題を解決するための役には立ちません。
事実(=雲)だけでは報告といえない。
「だから何なのか?」という解釈もセットでもっていく。
(大石哲之『コンサル一年目が学ぶこと』2014 株式会社ディスカバー・トゥエンティワン))
つまり、上司に相談するときにやってはいけないのは、事実を並べて上司に判断を委ねることです。
事実を集めるだけでなく、自分なりの解釈と、それに基づくアクションも併せて提示すべきです。
曖昧な意見は伝わらない
また、主張を述べる場合でも、「Aかもしれないし、Bかもしれない」と立場を曖昧にするのではなく、
「Aについては○○○すべきだと考えています。なぜなら、△△△だからです。」
と言い切ってしまった方が、結論を明確にして伝えることができます。
理由② 議論を深めることができる
判断に迷うときこそ、私はあえてポジションをとって意見を述べます。
なぜなら、ポジションをとった発言をすることで、議論を深めることにつながるからです。
自分の発言をエサにする
「A案、B案、どちらも一長一短あって決めかねる」という場合があったとしましょう。
ここであなたが「ここはA案でいくべきです。なぜなら…」と述べると、
もしかすると他の人が「A案には○○○というリスクも考えられます」と発言してくれるかもしれません。
「それでは、そのリスクを回避するために△△△という対策をとるのはどうですか?」
と議論が活発化する可能性があります。
それが発展し、新しい気づきや解釈、アクションが生まれる可能性もあります。
『コンサル一年目が学ぶこと』では、ポジションをとることの重要性を次のように述べています。
ポジションをとり、結論を出し、その結果をサポートする根拠も見せることで、聞き手と「議論」することが可能になる。
これが大事なのです。
議論して、やっぱり違うなと思ったら訂正すればいいのです。
ですので、まず結論を出し、ビシッと伝えるのです。勇気を出して。
(伊藤洋一『1分で話せ』(2018 SBクリエイティブ株式会社))
間違ったことを言うのが怖い
しかし、心配なのは「間違ったことを言って、自分の評価が落ちるのではないか」ということです。
「あいつはあんなことを言って、仕事ができないやつだ」と思われるのが嫌なのです。
しかし、私は次のように考えるようにしています。
- いくら優秀な人でも、一人の力では限界がある。
- 大きな結果を出すためには、チームの力を引き出さなければならない
- 自分とは違う立場の意見こそ大切にする。自分にはない価値観だから。
優先すべきは問題解決であって、自分の評価を維持することではないと考えるようにしています。
「他者からの協力を得ながら、チームで仕事をする」ということを念頭に置いて、
他者の発言を受け入れて、問題解決に当たっています。
反対派の意見も聞き入れる
なお、自分がポジションをとって発言するときは、反対派の意見も想定するようにしています。
ポジションをとるということは、他の立場を切り捨てて発言するということです。
自分の主張を考えるときに、自然と「こんな反論もありそうだな」と想定されます。
想定外の意見があがったときは、意地を張らずに素直に聞き入れる姿勢も大切にしています。
まとめ
今回の記事では、判断に迷うときこそ、立場を明確にして主張すべきという話をしました。
理由は2つあります。
- 理由① 結論(=自身の主張)を明確にできる
- 理由② 議論を深めることができる
判断に迷うときでも、自分なりの解釈をして、意見を述べます。
こうすることで、自分の主張を明確にすることができます。
また、自分の発言をきっかけに議論を活発化させて、よりよい方法を検討することができます。
100%の正解がないときや、どの選択肢を選んでも懸念点があるときにこそ、あえて立場を明確にして発言してみてください。